January 8, 2026

メキシコ輸入関税が大幅改定へ 最大50%引き上げ、越境ECに影響も

🇲🇽【2026年最新貿易動向】イタリアの小口貨物課金に続き、メキシコも大規模な輸入関税改正を実施

2026年の幕開けとともに、世界の貿易政策は大きな転換点を迎えています。

イタリアがEU域外からの低価格小包に対し1件あたり2ユーロの行政手数料を課す制度を開始した一方で、北米の重要な貿易国であるメキシコもまた、輸入関税の大幅な引き上げを含む新たな政策を正式に施行しました。

メキシコ政府は 2025年12月29日、官報(DOF)にて《輸出入関税法(Ley de los Impuestos Generales de Importación y de Exportación)》の改正法令を公布し、2026年1月1日より発効しています。本措置は、グローバルサプライチェーンや越境EC事業者にとって無視できない影響をもたらすものです。

🇲🇽 メキシコ2026年関税改正の概要(事実確認済)

📌 1,463の関税分類を対象に関税を引き上げ

今回の法令改正では、**合計1,463の関税分類(HSコード/fracciones arancelarias)**が対象となり、自由貿易協定(FTA)を締結していない国・地域からの輸入品に対して、関税率が引き上げられました。

  • 新たな関税率は 5%~50% の範囲

  • 対象は主に 非FTA原産国(例:中国、インド、東南アジア諸国など)

  • 発効日:2026年1月1日

この措置は、USMCA(旧NAFTA)などの自由貿易枠組みを利用しない輸入に対し、コスト面で明確な差を設けるものです。

📦 影響を受ける主な商品カテゴリー

公式発表および現地メディア報道によると、以下の分野が特に影響を受けています。

  • 自動車・自動車部品:一部品目で最大 50% の関税

  • アパレル・繊維製品:平均関税率が大幅に上昇

  • プラスチック製品、金属製品、家電、家具

  • 日用品・消費財全般

低単価・高頻度で輸入される商品ほど、関税上昇の影響が顕著になる傾向があります。

📊 政策の背景:なぜメキシコは関税を引き上げたのか

🔹 国内産業と雇用の保護

メキシコ政府は、本政策の目的として以下を明確にしています。

  • 国内製造業の競争力強化

  • 非FTA国への過度な依存の是正

  • 雇用の保護と創出

これは政府が推進する「Plan México(国家産業・経済強化計画)」の一環とされており、輸入依存型経済からの脱却を意図しています。

🔹 税収増加と通関管理の強化

関税引き上げに加え、通関管理やコンプライアンス要件も強化されており、

2026年の貿易関連税収は前年比で60%以上増加する可能性があるとの試算も報じられています。

📈 越境EC・輸入事業者への実務的影響

  1. 輸入コストの上昇

    非FTA原産の商品では、関税+付加価値税(IVA)の負担が明確に増加。

  2. サプライチェーン再構築の必要性

    原産地規則を満たすFTA国への生産移転や調達見直しが検討される可能性。

  3. 販売価格への転嫁リスク

    一部商品では、最終消費者価格への影響が避けられないと指摘されています。

🌍 イタリア以外にも「小包・低価格輸入」への課金を検討する国は?

今回のメキシコ政策は関税引き上げですが、低価格小口貨物に対する課金・制度見直しという点では、他国・地域も同様の動きを見せています。

  • EU(欧州連合)

    2026年7月より、150ユーロ以下の越境EC小包に一律3ユーロの関税を課す暫定措置を導入予定。

  • イタリア

    EU域外からの低価格小包に対し、1件あたり2ユーロの行政手数料を2026年より開始。

  • カナダ・日本など

    低価格輸入品に対する税制・免税基準の見直しを検討・議論中。

✍️ まとめ

2026年は、「低価格・小口輸入が必ずしも低コストとは限らない時代」への転換点と言えます。

メキシコの1,463品目に及ぶ関税改正は、越境EC事業者や製造業にとって、原産地・通関方式・価格戦略の再検討を迫る重要なシグナルです。

イタリアやEUの動きと合わせ、今後も各国で同様の制度改正が加速する可能性が高く、早期の情報把握と対応が不可欠となるでしょう。

📌 参考資料・出典