July 18, 2025
2025 Amazon Prime Day 振り返り:年末商戦に向けたFBA準備のポイント
2025 Amazon Prime Day 振り返り:年末商戦に向けたFBA準備のポイント
毎年恒例の Amazon Prime Day は7月11日に終了しました。今年は初めて4日間に拡大され、過去最大規模で実施されました。越境ECセラーにとっては、売上のチャンスであると同時に、FBA納品・在庫計画・広告戦略の課題も浮き彫りになったイベントでした。
Prime Day 2025:AI活用と売上記録を更新
今年の Prime Day は、例年の2日間から4日間(7月8日〜11日)に延長され、米国市場ではオンライン売上が241億ドルを突破。前年比30%以上の成長を記録し、まるでブラックフライデーが2回連続で起きたようなインパクトでした。
生成AIの導入も話題となりました。AmazonはAIショッピングアシスタント「Rufus」や、音声AI「Alexa+」を活用し、ユーザーにパーソナライズされた商品提案を提供。顧客体験の向上とコンバージョン率アップに貢献しました。
また、Amazonの発表によれば、第三者セラー(多くは中小規模の販売事業者)の売上も過去最高を記録。販売者・プラットフォーム・購入者の三方にとって、有意義なセールとなりました。
FBAセラーにとっての課題と対応策
成功の裏側では、FBAを活用する販売者にとっていくつかの課題も浮上しました。
まず、Amazonは販売者に対して「21日前の納品」を強く推奨し、米国FBA倉庫への最終納品期限は6月20日前後に設定。期限を過ぎた場合、セール期間中に在庫が反映されないリスクがあります。
また、一部のFBA倉庫では過密状態となり、一時的に入庫制限が発生。日本からの出荷でも、早期発送や分散納品(複数倉庫への振り分け)によって、このようなリスクを軽減する必要があります。
配送面では、Amazonがプライム即日配送のエリア拡大を進め、ニューヨークなどの都市では「午前中の注文 → 当日配送」も試験導入。配送ネットワークの最適化と自動化も進められ、購入体験の向上に大きく貢献しました。
年末商戦に備える3つのFBA対策
10月以降のブラックフライデー、サイバーマンデー、クリスマスに向けて、越境セラーは今からFBA戦略を練る必要があります。以下に3つのポイントをご紹介します。
1. 早めの納品スケジュールを確保
ブラックフライデー前の納品は、遅くとも11月初旬までに完了すべきです。特に日本から米国へのFBA納品には、輸送時間や通関を考慮し、海上便であれば5〜6週間、航空便でも3週間前には発送するのが理想です。
2. 主力ASINとバンドル販売で客単価UP
年末商戦では、売れ筋ASINを中心に在庫と広告投資を集中させるのが効果的。関連商品を組み合わせたバンドル販売(例:ヘッドホン+充電ケーブル、健康食品3点セットなど)で、客単価を引き上げる戦略も有効です。
3. Amazonの在庫ツールを活用
Amazonの「Restock Inventory」や「補充予測」機能は、在庫管理と補充タイミングの精度を高めてくれます。AWD(Amazon Warehousing & Distribution)など、米国内の中継倉庫を活用することで、販売状況に応じた柔軟な補充が可能になります。
まとめ
Prime Day 2025は、AI活用・配送自動化・販売成長の面で大きな成果を残しました。FBAセラーにとっても、Q4に向けたヒントが多数あったイベントだったと言えるでしょう。
日本の越境EC販売者にとって、FBA納品戦略はまさに売上を左右する要素です。雲途物流では、日本発・アメリカFBA向けの大口B2B輸送を専門に対応しており、海上混載便、航空直送、タイムクリティカルな出荷など、あらゆるケースに合わせた物流ソリューションを提供しています。
年末商戦での競争を勝ち抜くには、いまこのタイミングからの準備が重要です。商品の魅力だけでなく、「どのように早く・確実に届けるか」を一緒に考えましょう。